- 2019/01/25いつかblog
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『いつか』PV撮影インタビュー:荒田至法(田亀トモヒコ役)
荒田至法さんが演じるトモヒコは、エミの友達でゲイという役どころ。実は、本ミュージカルの登場人物の中で唯一、原作となった韓国映画「ワン・デイ 悲しみが消えるまで」には登場しないキャラクターです。――PV撮影では、どんなシチュエーションを演じましたか。
「始発を待っている中でカセットテープを聴くシーン」と説明していただきました。物思いにふけっている雰囲気で、と。――トモヒコが手に持っているカセットテープが、作中のキーアイテムになるそうですね。
トモヒコは原作に出てこない役ですし、まだ台本をいただいていないので未知な部分が多いですが、どんなキーアイテムになるのか自分も気になります。カセットテープを気にかけて観ていただければと思います。――この作品に出ようと思ったきっかけは?
企画自体がすごく面白そうでしたし、企画に集まった方々も魅力的だと思いました。新作で日本で初めて上演されるのも興味深い上に、演出家が板垣恭一さんで、桑原まこさんが音楽を担当なさることにも惹かれました。キャストも今まで客席から見たことがある方ばかりで、その方たちと肩を並べてお芝居ができるのは本当に楽しみだなと思いました。――新作ならではの期待。
そうですね。どう進んでいくか、自分たち次第というか。自分自身がどんなものを生み出せるのかという部分も楽しみです。――今回のキャストの中で共演したことがある人は?
藤岡正明さんは、僕がプロのミュージカルに本格的にデビューした作品でご一緒しました。18歳か19歳の時で、大先輩の藤岡さんには舞台でもお世話になりましたが、その後もご飯に連れていってくださったり、面倒をみて頂いたりと、本当に兄貴のような存在です。舞台も沢山拝見していて、その度にすごいな、って。ずっと聴いていたくなる歌声だし、お芝居も、本当に尊敬できる方だと思っています。――では、役をもらった俳優同士で、藤岡さんと出演するのは、今回が初めてですか。
そうです。前回「ミス・サイゴン」でご一緒させていただいたときも、僕はアンサンブルでトゥイ役の藤岡さんと関わるシーンはありませんでした。でも、本当にいい関係を築かせていただいていると思っています。これまでの関係性があった上でのお芝居はきっと僕たちにしか出せないものがあるのではと楽しみにしています。――田亀トモヒコは原作にはない役ですが、現時点ではどのように解釈していますか。
うーん。まだあらすじをいただいて想像している段階です。ヒロインの親友で、ゲイだということ。――演じる上での目標は?
これまでコメディタッチなキャラクターでゲイの役を演じたことはありました。僕たちにはない感覚を持っている方々だから、独特の美しさがあると思うんです。今まで掘り下げたことがない方向に、尊敬をもってアプローチしていかなければと感じています。面白く見せるのではなく、役として重みや深みを持たせなければならないのが、楽しみであり、難しいことなんだろうな、と。――ゲイの役はユニークな人というイメージもあるけれど、共感したり、理解したりというのが最近の動きですよね。
オリジナルで書かれた役というのは、きっと書かれた意味があるんでしょうね。重みをもって書いてくださったんだろうな、と。それをちゃんと重く受け止めて……重く受け止めて、って言ったら、ちょっとおかしいかもしれませんが、責任をもって演じたいと思います。文:桑畑優香 / 撮影:安藤毅
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