- 2019/02/01いつかblog
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『いつか』PV撮影インタビュー:小林タカ鹿(クサナギ泰人役)
小林タカ鹿さんが扮するのは、テルの保険会社の上司クサナギ泰人です。PVでは、バーのカウンターで煙草をくゆらせているシーンをダンディーに演じている小林さん。「上司」というキーワードに、どんなイメージを抱いているのでしょうか。――PVを撮影しながら、イメージしていた「クサナギ泰人」とは?
今日衣裳合わせの時、衣裳さんが「年収一千万以上あるけど、保険の仕事をする上であまりお客さんに「金持ってるぞ」って見えない感じにしたい」って言っていて、面白いと思ったんです。保険の調査員という職業が実際はどんな感じなのか、まだイメージがあまりつかめてないんですよね。仕事に関してはまだまだ分からないことがいっぱいありますが、PVはちょっと渋めに撮らせていただきました。――衣裳からイメージするタイプですか?
そうですね。衣裳がこんな感じだから、こんな身のこなしをするだろうというのを考えるのが好きです。今日の撮影では、立ち振る舞いなどに洗練さを意識してみました。上司の役なので、高圧的なタイプか懐の広いタイプかは別として、圧力を持った立ち位置なんじゃないかなって思うんですね。主人公とのかかわりとは関係なく、立ち位置的に圧力を加えていく。キャラクター紹介文には「長いものには巻かれろ」って書いてあるので、企業の中で言うと、面倒くさいタイプの上司かもしれないって思うわけです(笑)。周りの人から見たら中間管理職的なところがあって、それを本人はどこまで割り切ってやっているのかわからないけど。悪役かもしれないし、寂しい人かもしれないし。
――本作に出演したきっかけを教えてください。
ちょっと前にやっていたミュージカルの流れで、声をかけていただきました。演出の板垣さんとは、十何年ぶりなんです。この間一度簡単な朗読ミュージカルでご一緒しましたが、本格的な作品は十何年前のストレートプレイ以来です。がっぷり組むのは久しぶりなので、期待しています。板垣さんとミュージカルをやるのは今回が初めてなので、そういう意味でも新鮮です。離れていた期間に得てきたものをどんな風に見ていただけるか、楽しみですね。――共演者について。
皆本麻帆さんと朗読ミュージカルでご一緒しましたが、あとはみんなほぼ初めて。顔合わせから和気あいあいとした感じです。いろいろな人がいて、少人数だから面白い。僕はミュージカル畑っていうわけではないので、そういう意味では勉強になります。コントとかもやっていますが、シリアスに演じるのも役者冥利に尽きるというか。自分の違う面を見せる面白さがあります。――作品に対する期待を教えてください。
ミュージカルは4本目ぐらいなので、自分がまだ不慣れな現場に入るという、まだまだ初心者みたいな気持ちです。一方でストレートプレイをずっとやってきたので、そこで身についたものもあるだろうと思います。お互い持っているものを出し合い試し合う時間が、すごく充実したものになりそうですね。僕は僕で「これどうですか?」と出せるものもあるし、逆にミュージカルで培ってきたものを見せていただいて、「なるほど!」と思うこともあるだろうし。それぞれの人にとって両得な感じがします。この作品において、自分は異分子だと思っています。僕のような立ち位置の人が混ざることで、化学反応のようなものがあるかも。お客さんにとって、そんな違和感みたいなものが起きればいいなと思います。
文:桑畑優香 / 撮影:安藤毅
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